THE WILD NATUREOF EASTERN HOKKAIDOひがし北海道の自然
道東の玄関口「くしろ」には、日本最大の面積を誇る釧路湿原と、ミシュランで最高の三ツ星評価に選ばれた阿寒湖の、2つの国立公園があります。南は太平洋、北には緑豊かな原生林、4つのラムサール条約登録湿地を有するなど、豊かな恵みに溢れているのです。その大自然の中に、国の特別天然記念物のタンチョウ、絶滅が危惧されているシマフクロウなど、世界的にも希少な野生動物が生息。さまざまな自然に富んだ環境は、200種以上の野鳥の楽園となっています。周辺には、世界遺産の知床や羅臼、根室など、ひがし北海道はバードウォッチャーの聖地ともいえるでしょう。自然と共に生きる釧路エリアは、日本最大級の野鳥観察地です。
Wetlands area湿原について
日本の湿地の広さは820.97㎢で、そのうち86%が北海道に存在しています。釧路エリアでは、ラムサール条約登録湿地になっている「釧路湿原」「別寒辺牛湿原」「霧多布湿原」が有名です。釧路湿原は国立公園にも指定されています。日本最大の面積を有する釧路湿原をはじめ、国内の湿地面積トップを誇るこれらの総面積は約3万ヘクタール。ヨシやスゲが群生する低層湿原やミズゴケ類の高層湿原など、さまざまなタイプを合わせもち、希少な野生生物の生息地となっています。
Sea area海について
釧路エリアの南側に面する太平洋沿岸は、それぞれの漁港や岬、切り立った崖から砂浜海岸までさまざまな景観が広がります。海の産物として、釧路のサンマや厚岸の牡蠣などが名高く、世界三大夕日である釧路の夕日が沈む姿も知られています。広大な海洋には、このエリアでしか見られない海鳥をはじめ、多くの野生動物が生息。シャチウォッチングやホエールウォッチングなども人気です。また、海沿いの道は「北太平洋シーサイドライン」と呼ばれ、ドライブルートとしても親しまれています。
Lake area湖沼について
釧路は数多くの美しい湖に恵まれています。道東を代表する観光地で、特別天然記念物であるマリモの生息地として有名な「阿寒湖」。世界で2番目に透明度が高く、摩周ブルーと名高い「摩周湖」。日本で一番のカルデラ湖で、巨大なコバルトブルーをした「屈斜路湖」など。特にこの3つの湖は日本でも最大級を誇り、数だけではなくその湖の状況も素晴らしいものばかりです。ほかにも、釧路の市街地にいながら150種類以上の野鳥が観察できる春採湖など、たくさんの自然が広がっています。
Forest area森について
トドマツやエゾマツの針葉樹が主体の釧路の森林は、優れた環境資源に富んでいます。10万以上の人口で、10万ヘクタール以上の森林を有する都市は全国でも釧路とほか2つだけ。人間が生活しているそばに、豊かな自然が広がっているのです。阿寒湖周辺では野生本来の姿を残した原生林も多く、雌阿寒岳のアカエゾマツの木々は、少し歩くだけでも山深い森を感じさせてくれます。和琴半島や砂湯などの、針葉林と広葉林が混ざった混交林は名高く、多くの昆虫や野鳥に出会える貴重な世界が魅力的です。