意外なほどにすばしっこいシマエナガ。写真に収めるのが難しいと言われる愛らしい姿をたくさん集めた阿寒湖発の写真集が人気です。
山本光一(やまもとこういち)
「しまえながのきもち(北海道新聞社)」1,000円(税別)
山本光一、河瀬幸、三浦大輔
「シマエナガさんの12カ月」(河出書房新社)1,320円(税別)
1年を通して、北海道の低地の樹林から山地の深い森まで広く生息している「シマエナガ」は、柄のような長い尾羽を持ったエナガ(柄長)の亜種です。「シマ」は「島=北海道」を意味しています。日本の野鳥の中で2番目に小さいこの鳥は、アイヌ語で「ウパシチリ(雪・鳥)」と言います。まっ白な羽毛に覆われた冬の姿が雪とよく似合うからでしょうか。まん丸な毛糸玉のように愛らしいモフモフぶりが多くの人々を魅了しています。
まっ白でモコモコの癒し系ボディにつぶらな瞳。
「雪の妖精」と呼ばれる愛くるしい風貌。
「雪見だいふく」の愛称も。
“ジュルリ、ジュルリ”というさえずりが聞こえたら、
シマエナガが近くにいます。春、恋の季節になると
「チー、チー」「チャン、チャン」と軽やかな鳴き声に。
飛ぶ姿は、樹から樹へ、枝から枝へ小刻みに
“ちょん ちょん”と渡っていくイメージ。しかし、そのスピードは意外に速く、
人の目で追い続けるのはとても大変です。
春を迎えるとつがいとなって巣づくり。雄と雌が共同で作業します。
日中は雌が卵を温め雄が雌のために餌を運び、夜には雌雄で抱卵。
ヒナが孵化し巣立つまでは毛並みが乱れ痩せるほどつがいで子育てに奮闘します。
秋を迎えるころには、子育てで疲れてやつれた姿から変化して、
まっ白な羽毛に覆われたシマエナガらしいフォルムへ。
毛糸玉のように愛らしい群れが北海道の森を飛びまわります。
意外なほどにすばしっこいシマエナガ。写真に収めるのが難しいと言われる愛らしい姿をたくさん集めた阿寒湖発の写真集が人気です。
山本光一(やまもとこういち)
「しまえながのきもち(北海道新聞社)」1,000円(税別)
山本光一、河瀬幸、三浦大輔
「シマエナガさんの12カ月」(河出書房新社)1,320円(税別)